2011年10月8日土曜日

長野の寒村の逆境

長野県の川上村は長野県の一番東の端にありましてね。
年間の平均気温が8.9度という寒冷な地で、
島崎藤村も

「信州の中で最も不便な、白米はただ病人にいただかせるほどの
 貧しい、荒れた山奥の一つ」と著書に記しています。

ところが戦後に朝鮮動乱が起こった際、日本から国連軍に軍需物資を
提供することになり、川上村ではレタスを栽培することになったんです。

稲作にも適さない高冷地という厳しい気候条件が、逆にレタス栽培には
適していました。

その後、日本人の食の欧米化の波に乗り、全村民が一つの目標に向かって
走り続けてきた結果、全国一のレタス産地になったというわけです。

ですから、平地のようにいろいろな選択肢がなく、野菜一本に絞ってきたことが、
いまの産地をつくり出す原動力になったのだと思っています。

川上村長 藤原忠彦氏


(雑誌「致知」 2009.7月号より)

参照: 川上村(川上犬という種類の犬がいるみたいですよ)



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